はじめに:股関節の痛みと生活への影響
股関節のお悩みチェック‼︎
⬜︎ 床や椅子から立ち上がるときや、長く歩いた時に、股関節に違和感がある
⬜︎ ときどき股関節で音が鳴る
⬜︎ イスに座っているときに、脚が組みにくい
⬜︎ 靴下をはくことや、足の爪を切ることが困難になってきた
⬜︎「歩き方が変だ」といわれたことがある
⬜︎ 長年「坐骨神経痛」と言われてきたが、なかなか改善しない
⬜︎ かつて(もしくは今)激しい運動をしていて、ときどき股関節に違和感があった
⬜︎ ほかの病気でステロイドの大量投与を受けていたが、最近足の付け根が痛い
⬜︎ 骨粗しょう症の診断を受けているが、最近足の付け根が痛い
このような症状に心当たりはありませんか?
股関節は体の中でも大きな関節であり、立つ・歩く・座るといった日常のあらゆる動作に関わっています。そのため、股関節に痛みが生じると、生活の質が大きく下がり、外出や趣味が制限されてしまう方も少なくありません。
また、一言で股関節痛といっても背景には以下のような疾患が隠れています。
これらの病態に合わせて治療の選定を行なっていきますが、これまで股関節の治療といえば、薬の内服やヒアルロン酸注射、リハビリテーションが中心でした。さらに進行すると人工股関節置換術といった外科手術が必要になる場合もあります。
「まだ手術はしたくない。でも、この痛みを何とかしたい」
こうした患者様の声に応えるべく、いま整形外科領域で注目を集めているのが再生医療(PRP療法)です。
今回の記事ではPRP療法についてのお話と股関節への治療効果についてお話ししていきたいと思います。
従来の治療の限界と再生医療の必要性
股関節の痛みの多くは「変形性股関節症」によるものです。これは、関節の軟骨がすり減り、炎症や変形が進んでいく病気です。
保存療法としては、以下のような治療が行われます。
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薬物療法:痛み止めや抗炎症薬の使用
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注射療法:ヒアルロン酸注入による関節内の潤滑改善
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運動療法・リハビリ:筋力維持や動作改善による負担軽減
これらは一時的な痛みの軽減には有効ですが、関節内の炎症環境そのものを改善することは難しいという課題があります。
そのため、病気が進行すると最終的には人工関節置換術が検討されます。
もちろん手術は有効な選択肢ですが、回復には時間がかかり、活動制限も伴います。
こうした背景から、「手術をできるだけ先延ばしにしたい」「関節を温存したまま生活の質を保ちたい」というニーズが高まり、再生医療が注目されるようになったのです。
PRP療法とは?
PRP(Platelet-Rich Plasma)は、自分の血液を採取して「血小板」という成分を濃縮し、膝に注射する治療法です。血小板には「成長因子」と呼ばれる組織修復を促す物質が含まれており、これを利用してケガの回復を助けます。
期待される効果
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移植した腱(再建した靱帯)の「靱帯化」を早める
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骨と腱のくっつきを助ける
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膝の腫れや痛みを軽減する
これらが実現できれば「復帰が早まるのでは?」と期待され、世界中で研究が進められています。
当院の再生医療について
当クリニック(さくら通り整形外科クリニック)でも、再生医療を積極的に取り入れています。
特に当院独自の「SAKURA法」では、
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再生医療(PRP・エクソソーム)
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精密注射技術
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専用リハビリプログラム
を組み合わせ、総合的に関節機能の改善を目指す点が特徴です。
当院では股関節だけでなく膝関節など幅広い関節の痛みに対応できるよう、複数の再生医療を組み合わせて治療プランを提案しています。
ちなみに、当院では無料のカウンセリングも実施しておりますので、ご興味のある方はぜひ、一度、受診してお話しだけでも聞いてみてください。
再生医療の無料カウンセリングをご希望の方は、以下のバナーからお申し込みできます。
あなたにとって最適な選択を、一緒に考えていきましょう。
治療の流れ
PRP注射の5ステップ
ステップ | 時間 | くわしい内容 |
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① 受付・バイタル | 5分 | 血圧・体温を測る |
② 採血 | 5分 | 20~30mLだけ取る |
③ 外部にPRPの作成依頼 | 3週間 | 専用の遠心分離機で血小板をギュッと濃縮 |
④ 注射 | 5分 | 超音波で位置を確認しながら打つ |
⑤ 休憩 | 5分 | 腫れがないか確認し帰宅 |
ステップ | 時間 | くわしい内容 |
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① 受付・バイタル | 5分 | 体調チェック |
② 製剤解凍 | 5分 | 冷凍の薬液を37℃で温める |
③ 注射 | 5分 | PRPと同じく超音波ガイド |
④ 休憩 | 5分 | 軽くアイシングして帰宅 |
項目 | PRP | エクソソーム |
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材料 | 自分の血液 | 幹細胞の分泌液 |
初回治療までの期間 | 3週間後(施術時間:20分程度) | 当日(施術時間:20分程度) |
主な働き | 炎症を鎮める | 炎症+軟骨修復 |
費用目安 | 1回約10万円 | 1回約12万円 |
ダウンタイム | 48時間 | 24~48時間 |
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よくあるご質問(Q&A)
Q. PRP療法はすぐに効果が出ますか?
A. 効果の実感には個人差があります。多くの方は数週間から数か月の経過で痛みの軽減を感じています。
Q. 保険適用になりますか?
A. 現在、PRP療法は自費診療となります。当院では事前に費用や治療計画について無料カウンセリングにて詳しくご説明いたします。
Q. 治療の痛みはありますか?
A. 採血や注射時に軽い刺激がありますが、局所麻酔や技術的工夫により多くの方が安心して受けられます。
Q. どんな人に向いていますか?
A. 初期から中期の変形性股関節症の方に特に有効です。進行期では人工股関節置換術という手術が必要になる場合がありますが、それまでの時間を延ばす目的でも利用されています。
まとめ:股関節痛でお悩みの方へ
PRP療法は、従来の保存療法と手術の間を埋める「新しい治療選択肢」として注目されています。
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手術までの時間をできるだけ延ばしたい
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薬やリハビリだけでは痛みが十分に改善しない
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自分自身の血液を使った体に優しい治療を受けたい
このような方にとって、有力な選択肢となり得る治療法です。
当院ではPRP療法に加え、エクソソーム治療といった再生医療もご用意しています。
患者様の状態や生活のご希望に合わせ、最適な治療プランをご提案いたします。
「股関節の痛みで生活が制限されている」
「でも、まだ手術には踏み切りたくない」
そう感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。
参考引用文献
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順天堂大学静岡病院 整形外科 股関節外科「股関節に対するPRP・APS治療」
https://www.hosp-shizuoka.juntendo.ac.jp/department/orthopedics/hip_joint.php -
順天堂大学医学部附属順天堂医院「PRP療法(再生医療の取り組み)」
https://hosp.juntendo.ac.jp/about/attempt/regenerative_medicine/prp.html -
Medical Note「変形性関節症」解説ページ
https://medicalnote.jp/diseases/%E5%A4%89%E5%BD%A2%E6%80%A7%E9%96%A2%E7%AF%80%E7%97%87/contents/180305-001-LY -
順天堂大学 スポーツ健康科学部 再生医療研究センター(Juntendo SRM)公式サイト
https://www.juntendosrm.com/