なぜ「流れ」を知ることが大切?
治療の手順をあらかじめ知っておくと、
✔️ 不安が減る
✔️ 準備がしやすい
✔️ 費用や時間の見通し が立つ
――というメリットがあります。今日は、話題の再生医療「PRP」と「エクソソーム」が どんな順番で進むのか、中学生でも理解できる言葉で説明します。
PRPってなに?
PRPは「多血小板血しょう」の略。
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自分の血液 を少し取る
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遠心分離機 でぐるぐる回し、血小板を4~6倍に濃くする
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膝に注射して、炎症を落ち着かせる
血小板は「けがを治せ!」と指示を出す細胞。だからPRPは “自前の治療薬” なのです。
エクソソームってなに?
エクソソームは、幹細胞が作る超ミニサイズのバブル(30~150ナノメートル)。
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中には マイクロRNA や たんぱく質 が入っている
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軟骨細胞に「修理してね」とメッセージを届ける
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細胞そのものは入らないので 腫瘍化リスクが低い
イメージは「修理指示書を運ぶ宅配ドローン」です。
PRP注射の5ステップ
ステップ | 時間 | くわしい内容 |
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① 受付・バイタル | 5分 | 血圧・体温を測る |
② 採血 | 5分 | 20~30mLだけ取る |
③ 遠心分離 | 10分 | 血小板をギュッと濃縮 |
④ 注射 | 5分 | 超音波で位置を確認しながら打つ |
⑤ 休憩 | 5分 | 腫れがないか確認し帰宅 |
エクソソーム注射の4ステップ
ステップ | 時間 | くわしい内容 |
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① 受付・バイタル | 5分 | 体調チェック |
② 製剤解凍 | 5分 | 冷凍の薬液を37℃で温める |
③ 注射 | 5分 | PRPと同じく超音波ガイド |
④ 休憩 | 5分 | 軽くアイシングして帰宅 |
2つの大きな違い
項目 | PRP | エクソソーム |
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材料 | 自分の血液 | 幹細胞の分泌液 |
作業 | 採血+遠心 | 解凍のみ |
主な働き | 炎症を鎮める | 炎症+軟骨修復 |
費用目安 | 1回約7万円 | 1回約18万円 |
ダウンタイム | 48時間 | 24~48時間 |
痛みが減るまでの流れ
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PRP
・ 1週間で「ズキッ」が「ジンジン」程度に
・1~3か月で最大効果 -
エクソソーム
・ 効果発現は2~4週間
・3~6か月で最大
早く炎症を止めたいならまずPRP、痛みが残ればエクソソームを追加――という「ステップ治療」が一般的です。
よくある質問
Q1:注射はどれくらい痛い?
普通の採血やインフルエンザ注射と同じくらいです。
Q2:学校は休む?
翌日から登校OK。ただし体育は2日休みましょう。
Q3:薬は飲んでいい?
市販の痛み止めは48時間控えると効果が落ちにくいです。
Q4:成長期でも受けられる?
医師が骨の成長板を確認し、安全と判断すれば可能です。
まとめ
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PRPは 自分の血をリサイクル する治療
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エクソソームは 細胞が出す“修理メッセージ” を利用
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手順はどちらも 30分以内。準備を知れば怖くない!
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早い段階で治療を始めるほど、部活も勉強も続けやすくなります。
「膝が痛い…」とあきらめず、まずは流れを理解して一歩踏み出しましょう!